新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
最終更新: 2026年7月 | 編集: JHO編集部(AI技術活用・公的資料に基づく)
✦ 結論から言うと
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、SARS-CoV-2というウイルスによる呼吸器を中心とした感染症で、2023年5月8日に感染症法上の位置づけが「5類」に変更されました[1]。多くの方は発熱・咳・のどの痛みなどの症状が数日から1週間程度で軽快しますが、高齢者や基礎疾患のある方では肺炎などにより重症化するリスクがあり、また一部の方には症状が長引く「罹患後症状(いわゆる後遺症)」が生じることが厚生労働省の情報提供で示されています[3]。ワクチンは毎年度、自治体による定期接種として実施される仕組みになっており、対象者・時期は年度ごとに更新されます[2]。この記事は、厚生労働省・国立健康危機管理研究機構(JIHS)など公的機関の公表情報にもとづき、症状の見分け方から検査、治療、ワクチン、後遺症、感染対策、医療費まで、COVID-19について今のところ人類が理解していること・まだ確定していないことの両方を、できるだけ中立的に整理したものです。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とは
感染から症状が出るまでの基本的な流れと、受診の目安を1枚で整理
感染症法上「5類感染症」に位置づけられて以降、国が一律に外出自粛等を求める仕組みから、個人の自主的な判断を基本とする仕組みに変わっています。出典:厚生労働省「Response to COVID-19 after the classification change」
[1]
出典:厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について/JHO編集部が作図
| 原因 |
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)への感染[1] |
| 主な症状 |
発熱、咳、のどの痛み、倦怠感、鼻水など。嗅覚・味覚の変化を伴うことがあります |
| 感染症法上の位置づけ |
5類感染症(2023年5月8日〜)[1] |
| 受診の目安 |
呼吸が苦しい、水分が摂れない、症状が急に悪化した場合は速やかに医療機関へ相談 |
| 医療費の自己負担 |
5類移行後は他の疾患と同様、健康保険の自己負担割合(1〜3割)が基本[1] |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とは?原因ウイルスと症状が出る仕組み
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、SARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2)と呼ばれるウイルスが、主に気道の粘膜細胞に感染することで発症する呼吸器感染症です。ウイルスは飛沫やエアロゾル、接触を介して人から人へ広がります。感染するとウイルスは鼻やのどの粘膜で増殖し、気道の炎症や免疫反応を引き起こすことで発熱・咳・のどの痛みなどの症状が現れます。一部の方ではウイルスが肺の深部まで到達し、肺炎を起こすことがあります。
厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症を感染症法上「新型インフルエンザ等感染症」に相当する分類(いわゆる2類相当)として扱ってきましたが、2023年5月8日から「5類感染症」に位置づけを変更しました[1]。この変更により、国が一律に外出自粛や行動制限を求める仕組みから、個人の判断や自主的な取り組みを基本とする仕組みへと移行しています[1]。
ウイルスは変異を繰り返しており、流行の主流となる変異株は時期によって入れ替わってきました。国立健康危機管理研究機構(JIHS、旧国立感染症研究所)は、流行株の動向や疫学情報を継続的に公表しています[4]。どの変異株が主流かによって感染力や症状の出方に違いが指摘されることがありますが、本稿執筆時点で参照した資料の範囲では、変異株ごとの詳細な症状比較についての確定的な記載は見当たりませんでした。最新の変異株情報はJIHSの感染症情報提供サイトで随時更新されています[4]。
SARS-CoV-2という名称は「重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2」の略で、2002年から2003年にかけて流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)の原因ウイルスと近縁の、コロナウイルス科に属するウイルスです。コロナウイルス自体は、いわゆる「かぜ」の原因となる複数の型がヒトの間で以前から流行してきた、決して新しい種類のウイルスグループではありません。しかしSARS-CoV-2は、既存のかぜコロナウイルスと比べて感染力や重症化のリスクが異なる点、そしてヒトの間で免疫がまだ十分に確立していなかった段階で世界的に広がった点が、対応の難しさにつながりました。
ウイルスが細胞に感染する際には、ウイルス表面の突起(スパイクタンパク質)が、ヒトの細胞表面にある受容体と結合することが足がかりになると考えられています。感染が成立すると、ウイルスは細胞の仕組みを利用して自らのコピーを増やし、周囲の細胞へと広がっていきます。この過程で免疫系が反応し、発熱や倦怠感などの全身症状が引き起こされます。免疫反応が強く出過ぎる場合や、ウイルスが下気道(気管支や肺)まで到達した場合には、肺炎や呼吸不全といった重い症状につながることがあります。
出典:厚生労働省「Response to COVID-19 after the classification change」/国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト
潜伏期間・症状の出方
COVID-19の主な症状として一般に知られているのは、発熱、咳、のどの痛み、倦怠感、頭痛、鼻水・鼻づまり、筋肉痛、そして嗅覚・味覚の変化です。症状の強さや組み合わせは人によって大きく異なり、無症状のまま経過する方から、呼吸困難や高熱を伴う方までさまざまです。
子どもと大人では症状の出方が異なる場合があると指摘されています。子どもは大人に比べて重症化しにくい傾向が過去の疫学情報からうかがえますが、まれに川崎病に似た炎症性の合併症が報告されており、症状が長引く場合や様子がいつもと違う場合は小児科への相談が推奨されます。高齢者や基礎疾患(糖尿病、慢性呼吸器疾患、慢性腎臓病、心血管疾患など)をお持ちの方は、症状が軽く見えても急速に悪化することがあるため、経過観察を慎重に行う必要があります。
⛔ 潜伏期間や発症から感染性のピークまでの具体的な日数については、変異株によって報告値が異なり、本稿が直接参照したTier0資料の中に単一の確定値としての明記は見当たりませんでした。目安としての日数を知りたい場合は、JIHS(旧国立感染症研究所)が公表する最新の疫学情報や感染症発生動向調査週報(IDWR)を確認することをおすすめします[4]。
症状の現れ方は年齢や体質、既往歴、ワクチン接種歴、そして感染した変異株によって幅があります。発症初期はのどの違和感や軽い咳から始まり、その後発熱や倦怠感が強くなるという経過がよく話題にされますが、これはあくまで一般的な経過の一例であり、全員に当てはまるものではありません。無症状のまま経過し、後から抗体検査などで感染歴が判明するケースも報告されています。
子どもの症状としては、発熱・鼻水・咳のほか、消化器症状(腹痛・嘔吐・下痢)が目立つ場合があることも指摘されています。高齢者では典型的な発熱が目立たず、食欲不振や普段と様子が違う(活気の低下など)といった非典型的な症状で気づかれることもあるとされ、家族や介護者が「いつもと違う」という変化に注意することが重要です。呼吸のしやすさ、水分・食事の摂取状況、意識状態の3点は、年齢を問わず経過観察の基本的なチェックポイントになります。
出典:国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト
診断の目安となる検査・基準
COVID-19の主な検査方法の比較
| 検査方法 |
調べるもの |
特徴 |
| PCR検査 |
ウイルスの遺伝子(RNA) |
感度が高いとされ、行政検査や医療機関での確定診断に広く用いられてきた検査です[1] |
| 抗原定性検査 |
ウイルスのタンパク質(抗原) |
短時間で結果が出る一方、ウイルス量が少ない時期は陰性でも感染している可能性があるとされ、症状がある場合は数日後の再検査が案内されることがあります |
| 抗原定量検査 |
ウイルスのタンパク質(抗原) |
専用機器で測定し、定性検査より詳細な数値が得られる検査です |
出典:厚生労働省「Response to COVID-19 after the classification change」[1]
厚生労働省によると、5類移行後は検査を受けるかどうか、どの検査を選ぶかは受診者本人と医療機関の判断に委ねられる部分が大きくなりました[1]。発熱外来など特定の医療機関に限定されていた受診の枠組みも、より幅広い医療機関で対応できる体制に移行しています[1]。検査キットの選び方や使い方についてより詳しく知りたい方は、PCR検査と抗原検査の違いと選び方を解説した記事もあわせてご覧ください。
市販の抗原検査キットを自宅で使う場合は、鼻腔からの検体採取のタイミング(発症からの日数)によって結果の正確性が変わる可能性があるとされています。症状が出てすぐの段階では、体内のウイルス量がまだ検出限界に達しておらず、陰性でも数日後に陽性になるケースが報告されています。そのため、1回の陰性結果だけで「感染していない」と判断せず、症状が続く場合は数日おいて再検査する、あるいは医療機関でPCR検査を受けるという選択肢も案内されています。検査キットを購入する際は、厚生労働省が承認・確認した体外診断用医薬品であるかどうかを確認することも大切なポイントです。
風邪・インフルエンザとの見分け方
| 項目 |
COVID-19 |
季節性インフルエンザ |
いわゆる風邪 |
| 主な原因 |
SARS-CoV-2[1] |
インフルエンザウイルス |
ライノウイルスなど多様な病原体 |
| 嗅覚・味覚の変化 |
報告されることがある特徴的な症状の一つ |
まれ |
まれ |
| 感染症法上の位置づけ |
5類感染症(定点把握)[1] |
5類感染症(定点把握) |
感染症法上の届出対象外 |
| 重症化しやすい方 |
高齢者・基礎疾患のある方 |
高齢者・基礎疾患のある方・乳幼児 |
まれ |
見分けるカギ:症状だけで3つを完全に区別することは医学的に難しく、確実に区別したい場合は検査が必要です。嗅覚・味覚の変化はCOVID-19で比較的よく話題にされる症状ですが、これがなければCOVID-19ではないとは言い切れません。判断に迷う、あるいは症状が重い場合は自己判断せず医療機関に相談することが基本です。風邪との違いをさらに詳しく知りたい方は風邪とコロナの違いを見極める記事もご参照ください。
重症化リスク要因
厚生労働省の情報提供では、高齢者や基礎疾患(糖尿病、慢性呼吸器疾患、慢性腎臓病、心血管疾患、肥満、免疫抑制状態など)を持つ方は重症化リスクが相対的に高いグループとして繰り返し言及されています[1]。妊娠中の方についても、体調変化に注意し、症状がある場合はかかりつけの産婦人科等に早めに相談することが推奨されています。
一方で、若く基礎疾患のない方であっても、まれに急速に症状が悪化するケースが報告されており、「若いから大丈夫」と一律に判断することはできません。パルスオキシメーターを用いた血中酸素飽和度(SpO2)の確認は、自覚症状が乏しくても体内の酸素状態の変化に気づく手がかりになるとされています。測定方法や数値の見方について詳しくはパルスオキシメーターの使い方を解説した記事で紹介しています。
⚠ 重症化率の具体的なパーセンテージは、流行している変異株や集団の年齢構成、ワクチン接種状況などによって時期ごとに変動するため、本稿では特定の数値を断定的に記載することを避けています。最新の重症化・死亡に関する統計を確認したい場合は、JIHSが公表する感染症発生動向調査やサーベイランス月報をご覧ください[4]。
重症化リスクが相対的に高いとされる主な背景
| 区分 |
該当例 |
| 年齢 |
高齢者(特に65歳以上) |
| 呼吸器疾患 |
慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息など |
| 循環器疾患 |
心不全、虚血性心疾患など |
| 代謝性疾患 |
糖尿病、肥満 |
| 腎疾患 |
慢性腎臓病(透析を含む) |
| 免疫の状態 |
免疫抑制薬の使用、悪性腫瘍治療中など免疫が低下している状態 |
| 妊娠 |
妊娠中の方 |
出典:厚生労働省の公表情報をもとにJHO編集部が整理[1]
上記はあくまで「相対的にリスクが高いとされることが多い」区分の整理であり、該当しない方が重症化しないと保証するものではありません。逆に、該当する項目があっても必ず重症化するわけでもありません。基礎疾患がある方は、日頃からかかりつけ医に感染時の対応方針(どのタイミングで連絡すべきか、常備しておくとよいものは何かなど)を相談しておくと、いざというときに落ち着いて行動しやすくなります。
喫煙歴がある方や、体格指数(BMI)が高い方についても、リスクを高める背景として言及されることがあります。禁煙や体重管理はCOVID-19対策のためだけに行うものではありませんが、呼吸器の健康全般や生活習慣病の予防という観点からも、日頃から取り組む価値のある習慣といえます。血液型と感染・重症化リスクとの関連のように、まだ研究途上ではっきりした結論が出ていないテーマについては、この記事では断定的な記載を避け、確定した情報のみを整理する方針としています。
経過と治療:時期別のケア
COVID-19の治療は大きく「対症療法」と「抗ウイルス薬による治療」に分けられます。対症療法とは、発熱に対する解熱剤、のどの痛みに対するトローチや鎮痛薬など、症状そのものを和らげる治療です。多くの軽症例では、十分な休養と水分補給、対症療法によって自宅療養のなかで回復に向かいます。
抗ウイルス薬については、重症化リスクの高い方を対象に処方が検討される薬剤が複数承認されており、投与のタイミングや対象者の条件は薬剤ごとに異なります。⛔ どの薬がどの程度有効かという効果の優劣、あるいは特定の薬剤を推奨・非推奨とする記載は、薬機法上の広告規制の観点からもこの記事では行いません。抗ウイルス薬の使用を検討する場合は、対象となるかどうか、副作用や飲み合わせも含めて、必ず医療機関で医師に相談し、処方薬の添付文書や医薬品医療機器総合機構(PMDA)が公表する情報を確認してください。
回復までの期間は症状の重さや個人差によって幅がありますが、多くの方は発症から1〜2週間程度で日常生活に戻れる程度まで回復すると案内されています。回復期間の目安についてより詳しく知りたい方は回復期間についての記事もご覧ください。療養期間や外出を控える期間についての国の一律のルールは5類移行後撤廃されており、症状の経過を見ながら個人の判断で社会活動へ復帰する仕組みになっています[1]。
自宅療養中の基本的な過ごし方としては、十分な休養と睡眠、こまめな水分補給、消化のよい食事が基本になります。解熱剤や咳止めなどの市販薬を使う場合は、持病がある方や他の薬を服用中の方は薬剤師や医師に相談してから使うことが望まれます。呼吸のしやすさに変化がないか、水分・食事がきちんと摂れているかを1日に数回セルフチェックし、悪化のサインがあれば早めに医療機関へ連絡することが、自宅療養を安全に進めるうえでの基本的な考え方です。
入院が必要となるケースは、主に呼吸状態の悪化(酸素投与が必要な状態)や、基礎疾患の悪化を伴う場合など、重症度に応じて医師が判断します。入院基準や病床の運用は地域の医療提供体制によっても異なるため、詳細は受診した医療機関の案内に従ってください。
サウナや蒸気吸入といった民間療法的な対処法についてSNSなどで話題になることがありますが、これらがCOVID-19そのものを治療する効果を持つという医学的な裏付けは、本稿が参照した公的資料の範囲では確認できませんでした。体調が悪いときに無理な発汗行為や高温環境への曝露を行うことは、かえって脱水や体調悪化を招くおそれもあるため、実践を検討する場合は必ず事前に医療機関に相談してください。
出典:厚生労働省「Response to COVID-19 after the classification change」[1]
ワクチン(定期接種)について
新型コロナワクチンは、日本では毎年度秋冬にかけて、自治体による定期接種として実施される仕組みになっています。厚生労働省の情報提供によると、令和7年度の定期接種は令和8年3月31日で終了し、令和8年度の定期接種については詳細が決まり次第案内するとされています(本稿確認時点)[2]。つまり接種の対象者・期間・費用は年度ごとに更新される仕組みであり、最新の情報は厚生労働省の当該ページで確認する必要があります[2]。
厚生労働省は、ワクチンの効果、定期接種の対象者とスケジュール、使用するワクチンの種類、安全性、接種を受けられない方・注意が必要な方、予防接種健康被害救済制度などについて、それぞれ専用のページで情報提供を行っています[2]。⛔ この記事では、ワクチンを「打つべき」「打たない方がよい」という一方向の推奨は行いません。定期接種の対象になるかどうか、持病がある場合の接種の可否、副反応が心配な場合の対応は、厚生労働省の公式情報を確認したうえで、必要に応じてかかりつけ医に相談し、最終的にはご本人が判断する事柄です。
厚生労働省の情報提供によると、予防接種にはまれに副反応が起こることがあり、接種部位の痛み・腫れ、発熱、倦怠感などが比較的よく見られる反応として知られています[2]。ごくまれに、より重い副反応が報告されることもあり、厚生労働省は予防接種健康被害救済制度という、接種による健康被害が生じた場合の救済の仕組みについても情報提供を行っています[2]。接種を受けられない方・接種に注意が必要な方(重い急性疾患にかかっている場合や、過去に同種のワクチンで重いアレルギー症状を起こしたことがある場合など)についても、厚生労働省の該当ページに条件が示されているため、持病やアレルギーが心配な方は接種前に確認し、必要に応じて接種会場の問診で申告することが重要です[2]。
接種後の体調変化や、追加接種の要否について具体的に知りたい方向けに、当サイトでは以下のような記事も公開しています。
出典:厚生労働省「新型コロナワクチンについて」[2]
罹患後症状(いわゆる後遺症)
厚生労働省は、COVID-19にかかった後、ほとんどの方は時間の経過とともに症状が改善する一方、一部の方で症状が長引く「罹患後症状(いわゆる後遺症)」があることがわかってきたと説明しています[3]。厚生労働省のページでは「症状が改善せず続く場合には、かかりつけ医等や地域の医療機関に相談しましょう」と案内されています[3]。
厚生労働省は、罹患後症状に関するQ&A(どのような症状があるか、子どもにも罹患後症状は起こるか、罹患後症状は治るか、といった疑問への回答)、都道府県別の相談窓口情報、治療と仕事の両立支援に関する情報、医療機関向けの診療の手引き(罹患後症状のマネジメント別冊)などを公表しています[3]。症状が長引いて生活や仕事に影響が出ている場合は、一人で抱え込まず、まずはかかりつけ医や地域の医療機関に相談することが案内されています[3]。
倦怠感やいわゆる「ブレインフォグ」と呼ばれる集中力の低下など、罹患後症状の具体的な内容や仕事との両立についてさらに詳しく知りたい方は、当サイトの関連記事もご覧ください。⛔ 罹患後症状の原因やメカニズムは研究が進行中の領域であり、確定的な説明ができない部分が多く残っていることも、あわせてお伝えします。
罹患後症状として報告される内容は多岐にわたり、倦怠感、息切れ、咳、集中力や記憶力の低下、睡眠の質の変化、味覚・嗅覚の変化が続く、動悸、関節や筋肉の痛みなどが含まれるとされています。症状の組み合わせや強さ、続く期間は人によって大きく異なり、軽い違和感程度で自然に軽快する方から、日常生活や仕事に支障が出るほど強く続く方までさまざまです。
子どもにも罹患後症状が起こり得るかという点は保護者からよく寄せられる疑問ですが、厚生労働省はこの点についてもQ&Aの形で情報提供を行っています[3]。子どもの様子がいつもと違う状態が続く場合は、自己判断で「様子を見る」だけで終わらせず、かかりつけの小児科に相談することが推奨されます。罹患後症状の研究は現在も国内外で進められている段階であり、原因やなぜ一部の方にだけ症状が長引くのかについては、まだ十分に解明されていない点が多いことも、正直にお伝えしておきたい事実です。
厚生労働省は、罹患後症状のマネジメントについて医療機関向けの手引き(診療の手引き別冊)を公表しており、医療従事者が症状の評価や対応を検討する際の考え方を整理しています[3]。あわせて、都道府県ごとの罹患後症状に関する相談窓口の情報も公表されているため、身近な相談先がわからない場合は、厚生労働省が公開する都道府県別情報のページを確認することも一つの方法です[3]。厚生労働省はこのほか、罹患後症状に関する研究や、罹患後症状に対するこれまでの取り組みについても情報を整理して公表しています[3]。
出典:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)について」[3]
感染対策:基本的な考え方
5類移行後、国は一律の基本的感染対策を国民に要請することをやめ、個人や事業者が、必要性や社会経済活動との両立、実施可能性・持続可能性を踏まえて自主的に取り組む形に変わりました[1]。マスクの着用については、個人の判断が基本とされつつ、一定の場面では着用が推奨されるとされています[1]。手指衛生(手洗いを含む)や換気についても、国が一律に要請することはしないものの、COVID-19の特性を踏まえると引き続き有効な基本的対策であるとされています[1]。
「3つの密(密閉空間・密集場所・密接場面)」を避け、他者との距離を十分にとることについても、国からの一律の要請は行われなくなりましたが、感染対策として有効であるという位置づけ自体は変わっていません[1]。医療機関や高齢者施設など、重症化リスクの高い方が多く集まる場では、引き続きより慎重な対応が求められる場合があります。
衣類やモノの表面に付着したウイルスの生存時間など、日常生活の細かな疑問についても当サイトでは科学的根拠に基づく解説記事を公開しています。感染対策の具体的な工夫について知りたい方は、あわせて参照してください。
基本的感染対策の考え方(個人の判断が基本)
| 対策 |
位置づけ |
| マスク着用 |
個人の判断が基本。症状がある時や重症化リスクの高い方が多い場所では着用が推奨される場面がある[1] |
| 手指衛生・換気 |
国からの一律の要請はないが、引き続き有効な基本的対策として位置づけ[1] |
| 3つの密の回避・距離の確保 |
国からの一律の要請はないが、有効性の位置づけ自体は変わらない[1] |
| 体調不良時の外出自粛 |
国の一律のルールはないが、症状がある間は外出を控えることが広く案内されている |
出典:厚生労働省「Response to COVID-19 after the classification change」[1]
換気については、窓を2か所以上開けて空気の通り道を作る、難しい場合は換気扇や24時間換気システムを活用するといった工夫が、COVID-19に限らず呼吸器感染症全般の対策として知られています。手指衛生は、石けんと流水による手洗い、または十分な濃度のアルコール製剤による消毒のいずれも有効とされています。これらは特別な費用をかけずに実践できる対策であり、5類移行後も家庭や職場で無理なく続けられる範囲で取り入れることが推奨されます。
具体的には、混雑した屋内や換気が悪い場所、重症化リスクの高い方と同席する場面など、感染リスクが相対的に高い状況でのマスク着用が、個人の判断のなかでも特に推奨される場面として厚生労働省の情報提供のなかで挙げられています[1]。また、症状がある場合や検査で陽性となった場合には、他者との接触をできるだけ減らし、周囲へ感染を広げないよう配慮することも、基本的な感染対策の考え方の一つとして厚生労働省の公表情報に含まれています[1]。こうした個々の工夫は、国からの一律の強制ではなく、あくまで自主的な取り組みとして位置づけられている点も、5類移行後の枠組みを理解するうえで重要です[1]。
出典:厚生労働省「Response to COVID-19 after the classification change」[1]
5類移行後の位置づけ:何が変わったか
5類移行前後の主な違い
| 項目 |
移行前(2類相当) |
移行後(5類・2023年5月8日〜) |
| 外出自粛・行動制限 |
国が要請・関与 |
個人の自主的な判断が基本[1] |
| 受診できる医療機関 |
発熱外来など指定施設が中心 |
より幅広い医療機関で対応[1] |
| 医療費の自己負担 |
公費負担が中心 |
健康保険の自己負担割合(1〜3割)が基本。国による一部支援は段階的に見直し[1] |
| 基本的感染対策の要請 |
国が統一的に要請 |
個人・事業者の自主的な判断[1] |
出典:厚生労働省「Response to COVID-19 after the classification change」[1]
感染症法は感染症を1類から5類等に分類し、感染力や重症度に応じて国が取りうる対策の強さを変える仕組みです[1]。COVID-19は当初「新型インフルエンザ等感染症」(2類相当)として扱われていましたが、2023年5月8日から5類感染症に位置づけが変更されました[1]。この変更にともない、感染動向の把握方法も、全数把握から、指定された医療機関(定点)が週単位で報告する「定点把握」に移行しています。最新の定点あたり報告数などのサーベイランス情報はJIHSが公表しています[4]。
5類感染症には、季節性インフルエンザや麻しん、風しんなど、身近な感染症が数多く含まれています。分類が変わったからといって、その感染症の医学的な性質(感染力や重症化リスク)自体が変わるわけではなく、あくまで「国がどのような法的枠組みで対策を取るか」という行政上の位置づけが変わるという点を理解しておくと、5類移行のニュースを正しく読み解く助けになります。実際、5類移行後も高齢者や基礎疾患のある方の重症化リスクという医学的な事実そのものは変わっていないことが、厚生労働省の情報提供からも読み取れます[1]。
医療費の目安
💰 高額療養費制度の自己負担限度額(医療費100万円の例)
自己負担限度額(70歳未満・区分別)— 適用時期に注意
| 適用時期 | 年収の目安 | 計算式 | 100万円の場合 |
~2026年7月診療分 現行 | 年収約370万~770万円(区分ウ) |
80,100円+(医療費-267,000円)×1% |
87,430円 |
2026年8月診療分から 見直し後(第1段階) | 年収約370万~770万円(区分ウ) |
85,800円+1%(PDF原文の表記) |
約92,940円<br><small>(編集部試算)</small> |
| + 年間上限 53万円(新設) |
※「100万円の場合」の金額のうち、現行(~2026年7月)欄は出典PDFに記載の計算例そのものです。2026年8月欄について、出典PDFに印字されているのは「85,800+1%」という表記のみです。1%を乗じる基準額(現行の267,000円に相当する部分)と、100万円の場合の約92,940円は、PDFに印字されておらず、現行制度と同じ計算方法にもとづくJHO編集部試算です。正確な金額は加入されている健康保険組合等にご確認ください。
※ 制度は改定されることがあります。受診・手術の時期によって自己負担額が変わるため、最新の情報は
厚生労働省の高額療養費制度ページで必ずご確認ください。
出典:厚生労働省「高額療養費制度の在り方に関する専門委員会」(令和7年12月16日) (PDF)
|JHO確認日:2026-07-16
上記の高額療養費制度に関する情報に加え、COVID-19そのものの医療費については、5類移行後は他の疾患と同様に健康保険の自己負担割合(1〜3割)が基本となっていますが、国による一部の公費支援が時限的・段階的に継続されている場合があります[1]。支援の内容や期間は見直される可能性があるため、受診の際は医療機関の窓口で最新の自己負担額を確認することをおすすめします。
受診の目安:今すぐ医療機関に相談すべきか、自宅で様子を見てよいか
症状別・受診の目安(一般的な考え方の整理)
| 状態 |
目安となる行動 |
| 呼吸が苦しい、唇や顔色が悪い、意識がもうろうとする、強い胸の痛みが続く |
🔴 ただちに救急要請(119番)または緊急の医療機関受診を検討 |
| 高熱が続く、水分や食事がほとんど摂れない、基礎疾患があり症状が急に悪化した、高齢者や乳幼児で様子がいつもと違う |
🟡 早めに医療機関(かかりつけ医・発熱に対応する医療機関)へ相談 |
| 発熱・咳・のどの痛みなど軽度の症状で、水分・食事が摂れており全身状態が安定している |
🟢 自宅で休養しながら経過観察。症状が悪化する場合は速やかに相談 |
出典:厚生労働省の公表情報をもとにJHO編集部が整理[1]
何科を受診すべきか迷う場合は、まずは内科(かかりつけ医)に相談するのが基本です。休日・夜間で判断に迷う場合は、お住まいの都道府県が設置している受診・相談センターの窓口を利用する方法もあります[1]。妊娠中の方は産婦人科、子どもの場合は小児科への相談も選択肢になります。
日本と国際機関(WHO)のガイドライン比較
| 項目 |
日本(厚生労働省) |
国際機関(WHO) |
| 国内法上の位置づけ |
感染症法上「5類感染症」(2023年5月8日〜)[1] |
WHOは2023年5月に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」の終了を宣言(WHO発表) |
| 感染動向の把握方法 |
指定医療機関による「定点把握」[4] |
各国からの報告や国際的なゲノムサーベイランスに基づく継続的モニタリング |
| ワクチン接種の枠組み |
年度ごとの定期接種(自治体実施)[2] |
各国・地域の保健当局の方針に基づき、ハイリスク層への接種を重視する国が多い |
※国際機関側の欄について、本稿では厚生労働省・JIHSが参照・言及する範囲の情報を中心にまとめており、WHO一次資料そのものへの詳細な照合までは行っていません。国によって流行状況や医療制度、公衆衛生上の判断は異なるため、日本の制度を理解する際は、まず厚生労働省の一次情報を基準にしていただくことをおすすめします[1]。
この章で示した「PHEIC終了宣言後も、国ごとに感染症法上の分類やサーベイランス方法は異なる」という点は、単一の国内資料だけでは見えにくい視点です。日本の患者・受診者が、なぜ2023年以降に医療のかかり方が大きく変わったのかを理解するうえで、国際的な位置づけの変化とあわせて把握しておくと役立ちます。
海外渡航・帰省時に気をつけたいこと
海外の入国・検疫に関する制度は国・地域ごとに異なり、時期によっても変更されることがあります。渡航前には、渡航先国の在日大使館・領事館や、外務省の海外安全情報など、渡航先の最新の公式情報を確認することが基本です。この記事はCOVID-19そのものの医学的な情報を中心にまとめたものであり、個別の渡航条件(ワクチン証明の要否、検査証明の要否など)については、渡航のたびに最新情報を確認するようにしてください。
帰省などで高齢の家族や基礎疾患のある家族と会う予定がある場合は、事前に体調を整え、症状がある場合は無理に会わずに時期をずらす、会う際は換気のよい場所を選ぶといった工夫が、感染対策の基本的な考え方として引き続き役立ちます。特に医療機関や介護施設に入院・入所している家族に会う場合は、各施設が定める面会ルールを事前に確認してください。
高齢者施設・医療機関を利用している方の注意点
介護施設や病院など、重症化リスクの高い方が多く集まる場所では、5類移行後も個々の施設が独自の感染対策の目安を定めている場合があります。面会時のマスク着用、体調不良時の面会自粛、施設内でのアルコール消毒の徹底などは、多くの施設で引き続き案内されている代表的な取り組みです。家族が施設に入所している高齢者を訪ねる際は、事前に施設のルールを確認することが望まれます。訪問前に自身の体調をセルフチェックし、少しでも発熱や咳などの症状がある場合は面会日をずらすといった配慮も、施設内でのクラスター発生を防ぐうえで有効とされています。
透析を受けている方、抗がん剤治療中の方、臓器移植後で免疫抑制薬を服用している方など、免疫の状態が通常と異なる方については、感染時の対応や早期受診の目安がより慎重になる場合があります。国立健康危機管理研究機構(JIHS)は、免疫不全者におけるCOVID-19の臨床対応に関する情報も公表しており、該当する方はかかりつけの専門医と事前に対応方針を相談しておくことが推奨されます[4]。免疫の状態によっては、症状が典型的な形で現れにくかったり、ウイルスの排出期間が一般的な目安より長引いたりする可能性も指摘されており、主治医の専門的な判断に沿って対応することがとりわけ重要になります。
在宅療養中に体調が急変した場合の連絡先(かかりつけ医、訪問看護、都道府県の受診・相談センターなど)をあらかじめ家族で共有しておくことも、いざというときに落ち着いて対応するための備えになります。日頃から服用中の薬の一覧やお薬手帳、緊急連絡先をまとめておくと、救急要請時や慣れない医療機関を受診する際にもスムーズに情報を伝えられます。
出典:国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト[4]
皮膚症状・味覚嗅覚障害など、見逃されやすいサイン
COVID-19では、発熱や咳といった典型的な呼吸器症状のほかに、皮膚や感覚に関する変化が報告されることがあります。代表的なものが嗅覚・味覚の変化で、「においがしない」「味がわかりにくい」といった症状は、比較的早い段階から話題にされてきました。またSNSなどで「コロナ足指(COVID toes)」と呼ばれる、足の指先が赤紫色に変色するような皮膚症状が話題になったこともあります。当サイトでは、こうした皮膚症状の内容や日本国内での報告状況について解説した記事も公開しています。
嗅覚・味覚の変化は、流行初期の変異株で比較的よく報告された症状ですが、その後主流となった変異株では、報告される頻度が変化してきたとの指摘もあります。どの症状がどの程度出やすいかは変異株や個人差によって変わるため、「嗅覚障害がないからCOVID-19ではない」「嗅覚障害があるから必ずCOVID-19である」と一方向に決めつけることはできません。気になる症状がある場合は、検査を受けて確認することが最も確実な方法です。
血痰(血の混じった痰)が出るという症状についての相談も見られます。血痰は必ずしもCOVID-19特有の症状ではなく、他の呼吸器疾患でも起こり得るため、血痰が続く場合や量が多い場合は自己判断せず、速やかに医療機関を受診することが基本です。
血液型とCOVID-19の感染しやすさ・重症化のしやすさとの関連についても関心を持たれることがありますが、これは研究段階の話題であり、断定的な結論が出ているわけではありません。同様に、デング熱など他の感染症との症状の見分け方についても、旅行後に発熱した場合などで混同されやすいポイントがあります。こうした個別テーマについては、当サイトの関連記事でそれぞれ詳しく取り上げていますので、気になる症状がある場合は該当する記事もあわせてご参照ください。
⛔ 皮膚症状や感覚障害がどの程度の頻度で起こるか、どの変異株で多く報告されているかについては、時期や調査によって数値の幅が大きく、本稿で単一の割合を断定することは避けます。気になる症状がある場合は、症状の写真や経過をメモしておき、受診時に医師に伝えると診療の助けになります。
職場・学校・家庭内での考え方
5類移行後、COVID-19に感染した場合や同居家族が感染した場合の外出・出勤・登校の可否について、国が一律のルールを設ける仕組みはなくなりました[1]。そのため、勤務先や学校ごとに独自の目安やルールを定めているケースがあり、まずは所属先の規定を確認することが実務上のポイントになります。一般的には、発熱などの症状がある間は外出を控え、症状が改善し全身状態が落ち着いてから、周囲への配慮をしつつ社会活動に戻るという考え方が広く案内されています。
家庭内で感染者が出た場合は、可能な範囲で部屋を分ける、共有スペースの換気をこまめに行う、タオルや食器を分けるといった工夫が、感染対策の基本的な考え方として引き続き有効とされています[1]。高齢者や基礎疾患のある同居家族がいる場合は、より慎重な対応を検討することが望ましいとされています。授乳中の方が感染した場合の対応(母乳を介した感染リスクや、授乳を続けてよいかどうか)についても、当サイトでは専用の解説記事を用意しています。
看病をする家族の負担も無視できない問題です。感染者の看病を1人に集中させず、可能であれば家族内で役割を分担する、体調が悪い日は無理をせず外部のサービス(宅配サービスなど)を活用するといった工夫も、家庭内での感染拡大を防ぎつつ看病する側の負担を減らすうえで実践的です。看病をする側も体調管理を怠らず、こまめな換気と手指衛生を続けることが、家庭内での二次感染をできる限り抑えるための基本になります。
治療と仕事の両立という観点では、罹患後症状が長引いて就労に影響が出るケースについて、厚生労働省が企業の人事労務担当者・労働者向けの情報提供を行っています[3]。症状が続いて働き方に不安がある場合は、産業医や人事担当、かかりつけ医と相談しながら、無理のない範囲で復帰計画を立てることが推奨されます。時短勤務やテレワークへの一時的な切り替えなど、職場ごとに利用できる制度は異なるため、まずは人事担当や上司に率直に相談してみることが、無理を重ねて症状を悪化させないための第一歩になります。
よくある質問(FAQ)
新型コロナはもう「ただの風邪」になったのですか?
感染症法上の分類は2023年5月8日に5類感染症へ変更され、国の関わり方は変わりましたが、これは「危険性がなくなった」という意味ではありません
[1]。高齢者や基礎疾患のある方では引き続き重症化のリスクがあり、罹患後症状が生じる方もいるため、一律に「ただの風邪と同じ」と扱うことはできません
[3]。
コロナワクチンは今から接種できますか?
ワクチンは自治体による年度ごとの定期接種として実施されます
[2]。厚生労働省によると、令和7年度の定期接種は令和8年3月31日で終了しており、令和8年度分については詳細が決まり次第案内されます
[2]。最新のスケジュールはお住まいの自治体または厚生労働省のワクチン特設ページで確認してください。
PCR検査と抗原検査はどちらを受ければよいですか?
PCR検査はウイルスの遺伝子を調べる検査で感度が高いとされる一方、結果が出るまで時間がかかる場合があります。抗原検査は短時間で結果が出ますが、ウイルス量が少ない時期は陰性でも感染している可能性があるとされています
[1]。どちらを選ぶべきかは症状の有無やタイミングによって異なるため、詳しくは本文中の検査の選び方の記事をご覧ください。
子どもがCOVID-19にかかった場合、大人と対応は違いますか?
子どもは大人に比べて重症化しにくい傾向がうかがえる一方、まれに炎症性の合併症が報告されており、水分が摂れない、ぐったりしている、呼吸が苦しそうといった様子の変化があれば早めに小児科へ相談することが大切です。
罹患後症状(後遺症)はどのくらいの人に起こりますか?
厚生労働省は、多くの方は時間の経過とともに症状が改善する一方、一部の方で症状が長引くことがあると説明しています
[3]。具体的な頻度は調査方法や対象集団によって数値の幅があり、本稿では単一の断定的な割合を示すことは避けています。症状が続く場合はかかりつけ医への相談が案内されています
[3]。
抗ウイルス薬は誰でも処方してもらえますか?
抗ウイルス薬は主に重症化リスクの高い方を対象に処方が検討される薬剤で、対象条件や投与のタイミングは薬剤ごとに異なります。処方の可否は医師の診察に基づいて判断されるため、希望する場合は医療機関に相談してください。
5類になってから医療費は全額自己負担になったのですか?
5類移行後は他の疾患と同様、健康保険の自己負担割合(1〜3割)が基本となっていますが、国による一部の公費支援が時限的に継続されている場合があります
[1]。支援内容は見直される可能性があるため、受診時に医療機関の窓口で確認することをおすすめします。
感染した場合、何日間くらい外出を控えればよいですか?
5類移行後、国が一律に外出を控える期間を定める仕組みはなくなり、症状の経過を見ながら個人が判断する形に変わりました
[1]。発熱や強い症状がある間は外出を控え、症状が改善してから周囲への配慮をしつつ社会活動に戻る、という考え方が一般的に案内されています。
マスクは着けなくてもよいのですか?
マスクの着用は個人の判断が基本とされていますが、症状がある場合や、重症化リスクの高い方が多い場所を訪れる場合など、一定の場面では着用が推奨されるとされています
[1]。
妊娠中にCOVID-19にかかった場合、注意点はありますか?
妊娠中の方は体調変化に注意し、発熱や息苦しさなどの症状がある場合は早めにかかりつけの産婦人科等に相談することが推奨されます。ワクチン接種後の妊活や接種のタイミングについて詳しくは本文中の関連記事もご参照ください。
一度感染したら二度とかからないのですか?
いいえ。再感染は起こり得ます。回復後の免疫がどのくらいの期間維持されるかについては研究が続けられており、変異株によっても状況が異なります。詳しくは
回復後の免疫についての記事をご覧ください。
インフルエンザとの違いは何ですか?
どちらも5類感染症として定点把握の対象となっている呼吸器感染症ですが、原因ウイルスは異なります
[1]。症状だけでの完全な区別は難しく、確実に区別したい場合は検査が必要です。インフルエンザについて詳しくは
インフルエンザの解説記事もあわせてご覧ください。
血中酸素飽和度(SpO2)はどのくらいなら安心ですか?
数値の目安については医療機関や医師の判断によるところが大きく、この記事では特定の断定的な基準値の提示は控えます。パルスオキシメーターの使い方や数値の見方の基本については本文中の記事で解説していますが、息苦しさなど気になる症状があれば数値にかかわらず医療機関に相談してください。
ワクチン接種後に熱や体の痛みが出た場合、市販の解熱鎮痛薬を使ってもよいですか?
発熱や接種部位の痛みへの対処として解熱鎮痛薬を使用すること自体は広く行われていますが、どの薬をどのタイミングで使うかは、持病や服用中の薬との飲み合わせによって注意が必要な場合があります。市販薬を使う際は薬剤師に相談し、症状が強い場合や長引く場合は医療機関に相談してください。この記事では特定の商品名を推奨することは行いません。
風邪気味のときにワクチン接種を受けても大丈夫ですか?
発熱している場合は接種を見合わせることが一般的に案内されていますが、軽い咳や鼻水程度でどう判断するかは体調や当日の問診によって異なります。判断に迷う場合は、予約先の医療機関・接種会場に事前に相談することをおすすめします。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する記事一覧
変異株の動向、罹患後症状の詳しい発生頻度、抗ウイルス薬ごとの詳細な適応条件など、日々更新される医学的知見については、今回参照した資料の範囲では網羅的に確定できない部分が残っています。最新かつ詳細な情報が必要な場合は、厚生労働省・国立健康危機管理研究機構(JIHS)の公式ページを直接ご確認いただくことをおすすめします。
この記事はJHO編集部が公的情報源と照合しながら作成したものであり、医師による個別の診断・治療方針の提示ではありません。症状の程度や既往歴、服用中の薬など、お一人おひとりの状況によって適切な対応は異なります。体調について具体的な不安がある場合は、必ず医療機関を受診し、医師に直接相談してください。掲載内容に誤りや古い情報があるとお気づきの場合は、公的情報源の更新状況を確認のうえ、記事の見直しを行います。
本記事で扱った内容は、原因ウイルス・症状・検査・重症化リスク・治療・ワクチン・罹患後症状・感染対策・5類移行後の位置づけ・医療費・受診の目安・国際比較という、COVID-19について知っておきたい基本的な論点を横断的に整理したものです。個別のテーマ(検査キットの選び方、パルスオキシメーターの使い方、ワクチン接種後の体調変化、罹患後症状の詳しい経過など)については、それぞれのリンク先の記事でさらに詳しく解説していますので、あわせてご活用ください。
参考文献
- 厚生労働省「Response to COVID-19 (Novel Coronavirus) after the classification change」 mhlw.go.jp/stf/covid-19/kenkou-iryousoudan_00006.html
- 厚生労働省「新型コロナワクチンについて」 mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_00184.html
- 厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)について」 mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00402.html
- 国立健康危機管理研究機構(JIHS)感染症情報提供サイト「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連情報」 id-info.jihs.go.jp/diseases/ka/coronavirus/
- World Health Organization「Coronavirus disease (COVID-19)」 who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019